中学校で働いていると、集中力の差で成績が大きく変わるのを何度も見てきました。
現役の教員として、集中力のない中学生の成績は絶対に上がらないと断言できます。
「集中力を上げる方法があるなら知りたい!」と多くの保護者が相談されますが、どうすれば中学生の集中力が上がるのかは学校ではなかなか教えてくれません。
集中力を上げる方法は1つ1つ試してみないと分からないので、学校で1人ひとりに合う方法を試す余裕がないのです。
この記事では…
- 集中力を上げる方法
について解説していきます。
それでは、さっそく集中力を上げる方法を解説していきましょう。
以下は僕の自己紹介です。

集中力を上げる方法

集中力を上げる方法を次の5つのカテゴリーに分けて説明しています。
この記事では全部で21個の集中力が上がる方法を示しています。
今日からカンタンに取り入れることができる方法もたくさん用意しているので、出来そうなものから試してもらえれば良いと思います。
取り入れてみて、効果が実感できる方法を継続すると良いでしょう。
この記事で示した21個の集中力を上げる方法を実践することで、中学生の集中力は間違いなく上がります。
まずは「集中力に悪影響を与える原因」から見ていきましょう。
集中力に悪影響を与える原因

集中力は『勉強に意識を向け続ける力』です。
勉強で集中力が発揮されるまでには個人差がありますが、ある程度の時間が必要になります。
また、集中力を発揮したあとは集中力をキープすることが大事になります。
集中力に悪影響を与える原因は・・・
の4つになります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
落ち着かない学習環境

学習環境は、集中力に大きく影響します。
スマホやマンガなど、気が散ってしまうものを近くに置いて勉強していては集中力を発揮できるはずがありません。
勉強で集中力が発揮できない場合は・・・
- 室温が高すぎる・低すぎる
- 周囲の雑音が気になる
などの問題が起こっています。
場所以外にも勉強する時間が生活スタイルに合っていないと、集中力を発揮することができません。
落ち着かない学習環境は、集中力に悪影響を与えます。
勉強方法が非効率的
一般的に中学生の集中力の平均持続時間は30分〜40分程度と言われています。
集中力をキープできない中学生は…
- とにかく長時間勉強している
- 同じ教科ばかりを勉強し続けている
- 休憩をとらずに勉強している
などの問題を抱えています。
人間は長い時間同じことをし続けていると、飽きてしまうので集中力をキープできません。
ダラダラと長い勉強時間は、集中力に悪影響を与えます。
生活習慣が乱れている

集中力を発揮するためには、規則正しい生活が重要なカギになります。
集中力が高い中学生は「決まった時間に勉強する習慣がある」ことからも、生活リズムを整えることの重要性が分かります。
集中力が低い中学生は・・・
- 睡眠不足になっている
- 食生活が乱れている
などの問題を抱えています。
深夜までスマホを触っているせいで睡眠不足になっている中学生は眠さが原因で集中力を発揮できるわけがありません。
食事の時間が不規則だったり、栄養が偏った食事ばかりをしている中学生も集中力に欠けるので注意が必要です。
メンタルが不安定

中学生の集中力にはメンタルの状態も大きく影響します。
中学生の場合・・・
- テストでありえない点数を取った
- 友人とSNSでトラブルになった
- 学校で友人とケンカした
- 部活の試合で負けた
といったことが原因でメンタルが不安定になることが、しょっちゅう起こります。
中学生のメンタルが不安定になると、必ず集中力に悪影響がでます。
お子さんのが勉強に集中できていないと感じたら、表情や家での過ごし方を注視してください。
お子さんの表情が暗かったり、様子がおかしいなと感じたら、集中力が無いことを責めるのではなく、じっくり話を聞いてあげるとよいでしょう。
大げさな話ではなく、早く異変に気付くことはいじめや不登校の防止につながります。
集中力を上げる方法【学習環境】

学習環境に関する、集中力を上げる方法は次の8つです。
それでは、それぞれの方法をくわしく見ていきましょう。
集中できる場所を用意する

お子さんは自分の部屋の机で集中して勉強できていますか?
集中力を上げるためには、自然と「集中力が上がる環境に身を置く」必要があります。
集中力を上げるのに最適な場所は、図書館と考える人が多いでしょう。
確かに静かだから集中力を上げるのに最適な場所ですが、集中力を上げるのに最適な場所と言える理由がもう1つあります。
図書館なら「集中力が高い人に囲まれながら勉強することができるから」です。
学校の自習時間に集中力が上がりやすいのも同じ理由で、先生やクラスメイトの目があるので緊張感があって勉強が進みやすいわけです。
最近は保護者が家事などをしながら、リビングルームで勉強する子供を見守れる「リビング学習」が注目されています。
自分の部屋で集中しにくいなら、集中できる場所を用意して、集中力が上がるようにすると良いでしょう。
また、勉強場所と同じく集中力を上げる効果が期待できる要素が「視界に入る色」になります。
集中力を上げる色の代表例は青色です。
機会があれば模様替えの際に、カーテンの色を集中力を上げる効果のある青色にしてみましょう。
スマホは手が届かないところに

勉強中のお子さんに関する保護者の一番の悩みは「スマホをどうするか」ではないでしょうか。
僕自身も正直、手元にスマホがあったら勉強に100%集中できません。
また、スマホ以外にもマンガが手に届くところに合ったら気が付いたら読み始めているでしょう。
勉強に取り組むときには、スマホやマンガなどの勉強に関係ないものは視界に入らないようにしましょう。
お子さんが子ども部屋など目の行き届かない場所で勉強するなら、勉強に関係ないものは保護者が管理してください。
スマホを保護者が管理する間、お子さんはスマホを使っての友人と連絡がタイムリーにできません。
あらかじめ「この時間帯は返信できない」ということを友人に伝えておくと良いでしょう。
勉強する時間帯を変更する

勉強する場所の工夫や時間割の導入と併せて、試してほしいのが勉強する時間帯の見直しです。
中学生は帰宅後~就寝するまで(夜)に勉強するのが一般的ですが、朝型の勉強法にも一度チャレンジしてみることをおすすめします。
毎日2時間の勉強時間を確保したいのであれば、起床を2時間早めましょう。
朝は頭がスッキリしているので、朝に勉強する方が集中力が上がりやすくなります。
また、夜の勉強中には友人からの連絡がきていないかとスマホが気になって勉強に集中するのが難しい状況になりがちです。
早朝からスマホに連絡が来ることは無いので、朝型の勉強なら集中できます。
正しい姿勢で勉強する

授業中に肘をついていたり、足をのばすというように、勉強するときに姿勢が悪い中学生の成績は良くありません。
成績が良くない理由は、勉強するときに姿勢が悪い中学生は集中力が上がらないからです。
背筋を伸ばして勉強するだけで集中力は大幅に上がります。
お子さんが勉強しているときの姿勢を確認しましょう。
周囲の音をコントロールする

静かな環境で落ち着いた雰囲気の中、勉強することは集中力を上げるのに効果的です。
勉強に最適な場所として代表的なのは「図書館」や誰もいない「放課後の教室」でしょう。
とはいえ、図書館と同じように勉強に集中できる場所は簡単には見つからないものです。
そこで、周囲の音をコントロールして集中できる場所を作る方法を提案します。
耳栓を使う
今は従来のシリコン製だけでなく、最近はデジタル式で遮音効果が高い耳栓も販売されています。
音を耳栓で遮断できれば、周囲の環境を気にすることなく集中できるようになります。
周囲の音が気になって集中力が上がらないのであれば、耳栓を試してみましょう。
集中できる音楽を流す
人によっては静かな環境よりも音楽が流れている環境の方が集中しやすい場合があります。
集中できる音楽とはどんな音楽を想像しますか?
多くの人はカフェで流れている歌詞のない音楽をイメージするのではないでしょうか?
YouTubeなどで集中できる音楽などと検索すれば簡単に流すことができます。
音楽を流しながらでも勉強に集中力が上がるか、一度試してみましょう。
勉強する時の服装を整える
自宅学習くらいは気楽にやりたいと考える中学生は多いです。
誰にも見られていないのだから、ラフな服装で勉強しようという考え方は理解できますが、ラフな服装だと緊張感が無くなります。
緊張感のない状況では、集中力は上がりません。
勉強する時の服装を整えて「今から集中するぞ!」と気合いを入れて勉強に取り組めば、集中力は必ず上がります。
室温を整える

勉強する場所の「室温」は集中力に大きく関係します。
室温が高めに設定されていると、ぼーっとして集中力が上がりません。
一方で、寒すぎるとやはり集中力が上がりません。
室温は少し低めの24℃くらいに設定するのがおすすめです。
冬場はこまめに換気する、加湿するなどの工夫も忘れずに行いましょう。
空調を上手に利用しながら、快適な室温で勉強することを心がけましょう。
香りを利用する
集中力を上げるときに、僕が実践している方法を紹介します。
それは、お気に入りの香りや心地よいと感じる香りでリフレッシュする方法です。
香りを生む方法にはいろいろあります。
- お香
- アロマキャンドル
- アロマオイル
- ルームフレグランス
などがあります。
香りには副交感神経の働きを促進する効果があります。
例えば、爽快感のあるシトラス系の香りを使うと、心身ともにリフレッシュできるので集中力が上がるでしょう。
集中力を上げる方法【勉強方法】

勉強方法に関する、集中力を上げる方法は次の4つです。
それでは、具体的に確認していきましょう。
ながら勉強をしない

僕が中学生のときには、テレビを見ながらなど「ながら勉強」はダメと言われてきました。
複数のことを同時に行うと集中力が上がりません。
今はスマホなど集中力を妨げるものが中学生の周囲にあふれています。
YouTubeで面白い動画を見ながら勉強しても集中できる中学生がいたら、ぜひ教えてください。
僕の周りには1人もいません。
ながら勉強は絶対にしてはいけません。
最初に得意科目から始める

勉強で集中力を上げたいとき、最初に取りかかかるべきは得意科目と苦手科目のどちらでしょうか?
勉強する教科の順番を工夫すると、勉強の集中力を上げられます。
集中力の低い中学生はなんとなく勉強する教科を決めています。
なんとなく勉強する教科を決めるのは非常にもったいないです。
「得意な教科」から取りかかかるのが正解で、得意な教科から始めると集中力が上がります。
時間割でメリハリをつける

勉強のときに集中力を上げるためには、勉強時間にメリハリをつけることが大事になります。
勉強で一番避けたいのは、ダラダラと長勉強することです。
勉強時間にメリハリをつけるために、一番効果的な方法は「時間割を使うこと」です。
20:30~21:00までは数学、21:00~22:00まで英語というように、時間割をつくってから勉強を始めましょう。
また、時間割の導入とセットでおすすめしたいのが「タイマーの活用」です。
タイマーを活用すれば、終了時間がハッキリ分かるので、勉強時間にメリハリをつけられます。
※学校でもチャイムがあるおかげで、勉強時間と休憩時間のメリハリをつけられます。
実は時間を区切って勉強すれば、疲れにくいというメリットもあるので、ぜひ時間割でメリハリをつけて勉強しましょう。
インプットとアウトプットを同時にする
「聞く」、「書く」、「読む」、「話す」の4つの技能を大きく2つに分けてくださいと言われたらどう分けますか?
僕は次のように分けます。
インプット学習 | 「聞く」、「読む」 |
アウトプット学習 | 「書く」、「話す」 |
「聞くだけ」や「読むだけ」というインプット学習は、勉強が苦手な中学生が行う傾向が強いです。
では、集中力を上げるためにはどうすれば良いのでしょうか。
その答えは「インプット学習とアウトプット学習を同時にする」ということになります。
例えば、「読みながら書く」なら、視覚と聴覚と触覚の3つの感覚を使って勉強することができます。
インプットとアウトプットを同時にする勉強法は、集中力を上げる方法として効果的です。
集中力を上げる方法【休憩時間】

休憩時間に関する、集中力を上げる方法は次の4つです。
それでは、集中力を上げる方法を紹介しましょう。
勉強を始めるときのルーティーンをつくる

ルーティンは「決まり事」と言う意味の言葉です。
ルーティンで有名なのは、イチロー選手がバッターボックスに入る前に行っていた素振りですね。
僕の場合は「好きなアーティストのミュージックビデオを鑑賞すること」で、B’zのミュージックビデオを1曲鑑賞しています。
勉強を始めるときにルーティンを行って、勉強モードへの切り替えをしています。
※部活をしている中学生なら、部活中の自分のベストプレイ集も良いかも知れません。
ガッツポーズをするだったり、手をパンと叩くなどシンプルなものでOKです。
イチロー選手のように、勉強を始める前に「ルーティン=必ずやること」を決めて学習にとりかかれば集中力を上げられます。
適度に休憩をとる

一般的に中学生の集中力の平均持続時間は30分〜40分程度と言われています。
適度に休憩をとることで、勉強のときの集中力を上げることができます。
休憩時間はリラックスできれば好きなように過ごして良いのですが、休憩時間を有効活用するために「瞑想」がおすすめです。
瞑想の手順は・・・
瞑想をするときには、空気をゆっくりと鼻から吸い、ゆっくりと口から吐くことを意識しましょう。
休憩時間に瞑想をしてリラックスすることで、勉強再会後に集中力が上がりやすくなります。
適度な運動をする

勉強を室内でしていると息が詰まるので、適度な運動でリフレッシュするのがおすすめです。
散歩やストレッチといった適度な運動には、体内の血流をアップさせる効果があります。
体内の血流がアップすれば、集中力も上がります。
僕自身も勉強の合間に「家の近くの散歩」や「リラックスできる音楽を流しながらのストレッチ」をしており、リフレッシュ効果を感じています。
運動が習慣化している子は、高い集中力を持っていることが科学的に立証されています。
集中力が途切れてきたと感じたら、10分くらい適度な運動を行いましょう。
間食をとる

空腹だと集中力が上がらないので、小腹が空いた場合は間食をとりましょう。
間食でおすすめなのが・・・
- バナナ
- チョコレート
の2つです。
人はブドウ糖が不足すると疲れを感じやすくなるので、集中力を上げるためには消費したブドウ糖を補給する必要があります。
バナナとチョコレートはブドウ糖が豊富に含まれているので、少量でもエネルギー補給効果が抜群です。
また、バナナとチョコレートは消化にも良いので間食に向いています。
食べ物に限らず、ココアなどの飲み物でもブドウ糖を補給のも有効です。
食べ物をかむと目が覚めるので、間食には栄養補給だけでなくリフレッシュ効果も期待できます。
集中力を上げる方法【生活習慣】

生活習慣に関する、集中力を上げる方法は次の2つです。
それでは、それぞれのポイントを確認しましょう。
睡眠不足を解消する

中学生が勉強に集中するために、絶対に避けるべきは睡眠不足です。
睡眠不足は大幅な集中力の低下を引き起こします。
眠くて集中できない場合は無理をしても集中力は上がらないので、睡眠不足を解消しましょう。
勉強の前に15分の仮眠をとると頭がスッキリして集中力が上がりやすくなります。
※15分が最も仮眠の効果が高まる時間とされています。
睡眠不足のときは仮眠をとって、勉強の集中力を上げるようにしましょう。
食事は腹八分目にする

勉強ではたくさんのエネルギーを消費します。
空腹状態だとエネルギーが切れて集中力が上がらないので、勉強をする前にしっかり食事をとることが重要です。
集中力を上げるためには「食事とり方」も重要で、栄養の豊富な食事は脳のはたらきを活発にします。
また、食事のとり方で気を付けたいのが食事の量です。
満腹状態では頭がボーッとしてたり、疲労から睡魔に襲われてしまいうので集中力が上がりません。
食事は腹八分目にとどめると、集中力が上がりやすくなります。
集中力を上げる方法【メンタル】

メンタルに関する、集中力を上げる方法は次の2つです。
それでは、メンタルを整える方法を紹介していきましょう。
イメージトレーニングをする

メンタルトレーニングの技法の一つで、なりたい自分の姿を想像することを「イメージトレーニング」と言います。
なりたい自分の姿を潜在意識に刷り込むことで、集中力が上がりやすい状態を作ります。
イメージトレーニングは、すぐに効果が出るものではありません。
イメージトレーニングは、毎日「継続すること」がとても大切です。
短時間でもいいのでイメージトレーニングを習慣化しましょう。
セルフトークをする

セルフトークは自分で自分に語りかけるメンタルトレーニングの技法になります。
セルフトークで自分に語りかける言葉は「ポジティブな言葉」だけです。
ポジティブな言葉を使ったセルフトークは、感情や行動に良い影響を与えます。
また、ポジティブな言葉を使ったセルフトークは心や体をリラックスさせるので、自己肯定感や集中力を上げる効果を生み出します。
一方、ネガティブなセルフトークは不安や恐怖を増やす効果を引き起こすので行うべきではありません。
集中力を上げる方法

集中力を上げる方法を次の5つのカテゴリーに分けて、計21個紹介してきました。
今日からカンタンに取り入れることができる方法もたくさん用意しているので、出来そうなものから試してもらえれば良いと思います。
すべてを一度にやろうとするのではなく、できることから始めて、1つできるようになったら1つ追加というように少しずつ増やしていきましょう。
この記事で示した21個の集中力を上げる方法を実践することで、中学生の集中力は間違いなく上がります。
とは言うものの、なかなか自宅で集中して勉強することは中学生にとって難しいです。
自宅で集中して勉強に取り組む方法で、一押しのサービスが「オンライン家庭教師」になります。
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よかったら、集中力以外の記事もチェックしてみてください。
- 集中力を上げる方法(今はココ)
この記事で、集中力が上がる中学生が1人でも増えることを祈っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!